なぜ予防歯科の患者が集まらないのか？予防歯科の集患の考え方

保険診療だけではなく、自費診療の割合をもっと増やしたい！
と考えている歯科医院は多いのではないでしょうか。

特に、歯科先進国である欧米では、予防歯科が診療のメインにもなっています。
ですが、日本においては患者さんの意識の違いから、
予防歯科はまだまだ定着はしていません。

予防歯科がいいのはわかるけど、集患できないのでなかなか手が出せない。
一度は挑戦してみたけど失敗した。

このような声をたまに聞くことがあります。
なぜ予防歯科の集患はなかなかうまくいかないのでしょうか？

【患者さんの不安を煽ってしまう集患をしていませんか？】

集患を考えた時に、多くの先生は『今すぐ客』を
どうやって獲得するかを考えてしまうと思います。
その心理から、患者さんに対して不安を煽ってしまうような
情報発信をしていることが多いのではないでしょうか。

例えば、予防歯科の集患を考えて、

「日本人の３人に１人は歯周病の可能性があり、
歯周病は放っておいたら歯を支える骨が溶かされて、
支えきれなくなった歯は抜け落ちてしまいます」
「歯周病は、歯を失なってしまいます」
「また、認知症の原因になることもわかっています」

など、こちらは事実なので知っておいた方が良いことなのですが、
このような不安を煽ってばかりだと
逆に怖がってしまって行かないという判断をさせてしまうことが多いです。

歯周病などは予防歯科をすれば防げるものでもあるので、
歯周病の怖さを周知させることも大切ではあります。
ですが、患者さんは緊急性を感じなければ歯医者へは行かないものです。

それは、今までの慣習があるからです。
歯科医院は、「歯が痛くなったら行くものだ」
「虫歯が見つかったら行くものだ」という価値観の刷り込みがあるため、
なかなかここを崩すことが難しくなっています。

では、どのように予防歯科で集患をすればいいのでしょうか？

予防という観点から患者さんを集患するためには、
予防の価値を理解してもらわなければいけません。

では、予防とはどのような意味なのでしょうか？
「予防（よぼう）は、想定される悪化に対して事前に備えておくこと」
とあるので、悪化してしまうことに対してフォーカスしたくなるのはわかります。

ですが、これだとやはり患者さんは反発してしまうのですよね。
「放っておいたら大変なことになる！」という不安を煽っても、
大体の人は自分は大丈夫！と思っています。

当事者にならない限り患者さんは必要性を感じないでしょう。
それよりも、経済的な面から周知していくのはどうでしょうか。
健康に対する意識は年々高まってきています。

生涯かかる医療費は2300万円と言われており、
歯が痛くなった場合のみ歯医者に通う人の治療費は、
80歳までに約435万円ほどかかると言われています。

歯を失った人がインプラントを入れなければいけないとなってしまったら、
1本50万円ほどかかってしまいます。
これはインプラントを入れるだけの料金なので、
治療が必要な人はもっとお金がかかってしまいますよね。

このような金銭的なイメージを患者さんができていない為、
自費診療は高いという印象しか持っていないことになってしまいます。

歯の予防を考えていくことは、
健康的で豊かな暮らしをしていくための投資なんだ！
という周知の仕方なら、不安を煽ることなく、
患者さんに必要性を訴えることができるのではないでしょうか。

病気をしない身体作りのために運動をする人は多いのですが、
運動をするにも、靴や運動するウエアなどが必要になり、
それは健康のための投資となります。

歯の健康で運動することはできないので、
歯の健康を考えていくためには、
不調が出ないために予防することに投資をするという意識を持ってもらうことが、
予防歯科を浸透させていくためには必要ではないかと思います。

集患は『今すぐ客』を獲得するために行うことではなく、
患者さんとの信頼関係の構築をしていくことです。

つまり、患者さんにこちらの話を聞いてもらえる姿勢をいかに作っていくか？
が大切になってきます。
この信頼関係の構築を意識して集患を考えてみると良いでしょう！

また、予防歯科の場合は、予防歯科に適した内装作りも重要です。
虫歯にならないと来ないような内装というのもありますから、
もし、もっと自費診療を増やしたい！とお考えでしたら
内装などの変更もご相談ください。

最適な内装プランを一緒に考えていきたいと思います。