歯科内装・開業に関するブログ
9.272022
歯科医院を開業する場合、人通りの少ない狭い路地での開業ってダメなの?歯科医院開業で成功する立地の原則」
歯科医院は開業してこそ一人前と言われている業界でもあるので、
勤務医で経験を積んでから開業を考える先生は多いと思います。
その時に最初に決めないといけないことは立地です。
どれくらいの大きさでどんな場所で開院するのか?
は歯科医院を長く経営していく為には
一番最初に決めることで重要な要素となります。
ですが、歯科医院の先生の多くは、
「技術力」さえあれば立地は関係ない!
と考えている方が多いのではないでしょうか?
技術は確かに長く安定した経営をしていく為には必要です。
ですが、技術があれば場所は関係ない
という考えで開業してしまうことは危険な事でもあります。
そこで、歯科医院開業を考える先生や分院、
移転などを考えている先生に立地の原則をお伝えしたいと思います。
【技術力があればネットなどでHPを出したり口コミなどで患者さんは集まるという間違い】
開業を考えた時に重要になるのが最初は集患の問題と思いますが、
多くの先生は技術があればHPや口コミで集患できると思っている人が多いと思います。
技術力の高い歯科医院は繁盛しているのは確かなのですが、
それは技術力だけで集患できたわけではありません。
20年くらいやっていてもお金が回らなくなり
歯科医院を畳んで勤務医に戻るというケースもあるので
必ずしも技術力=集患ではありません。
なぜなら、技術は治療をして初めてわかることであり、
多くの患者さんは歯科の技術が何かもよくわかっていないからです。
技術力で集患するのであれば、
その技術を患者さんが求めているニーズに合わせて発信して気づいてもらう、
理解してもらう必要があります。
患者さんが求める技術にあっていなければ
いくら「当院は技術力が高い!」と言っても誰も反応してくれません。
技術は経営していく上で当たり前に持っていないといけないものです。
それよりも前に重要なことは
患者さんにまずは「来てもらうこと」になります。
【歯科医院開業で重要な立地の考え方】
開業する際に重要な立地とはどんな場所でしょうか?
人が多い場所?
都心部?
など考えると思いますが一番重要なことは
「ライバルが少ない立地」を探すことです。
その際の考え方をお伝えします。
歯科医院は2019年のデータでは68,500店舗あります。
これはコンビニよりもいまだに多い数と言われています。
その中で開業するのですから、
いかにライバルの少ない場所で開業するか?が成否を決めます。
例えば、東京だと、10,620軒あります。
人口10万人あたりの軒数は、80.27軒となります。
歯科医院は小商圏でも可能な業態なので、
人口10万人規模でも問題なく開業できますが、
東京は数が多いので、10万人あたり80.27軒だと
1医院あたりの患者数は単純計算1200人という計算になります。
これでもやっていけるとは思いますが、
近隣で考えた時に、埼玉県は、3,437軒で10万人あたり47.66軒
となり1医院あたりの患者数2098人となります。
もっとライバルが少ない地域を狙うなら福井県で286軒、10万人あたり35.80軒、
1医院あたりの患者数は2793人となり、1医院あたりの患者数は東京の2.3倍となります。
この人口を支持人口というのですが、
人口が多い地域=成功できる立地ではありません。
ライバルが少ないところで見込み客が多い立地こそ
失敗しない立地と言えます。
ですの自分が開業する立地でのライバル医院の数と、
その商圏の人口をまずは見ていく方がいいでしょう。
【現在(2022年)は歯科医院ではどんな立地がいいのか?】
立地は適正規模というものがあるのですが、
適正規模とは、顧客のニーズに十分に応えることができ、
経営として最大の効果をあげられるお店の広さのことです。
広過ぎても、狭すぎてもダメです。
以前は、郊外型の大きい(チェアー数の多い)立地などがよかったのですが、
そこからSC(ショッピングセンター)内などにテナントで開院などもありました。
しかし、今は、規模は大きくなく、患者さんにとって便利な立地が求められます。
なので家から近い、仕事帰りにすぐ寄れるなどの立地となるでしょう。
立地の適正規模は15年から20年くらいのスパンで時流によって変わってきます。
テナント系はコロナウイルスのリスクもあり
(テナントが閉めろというと従わなければいけないなど)
便利ではあっても問題があります。
ただし、歯科医院は「完全目的来店型」になります。
つまり、患者さんがどんな目的で来院するのか?
というこの目的に一致すれば集患できます。
ただ技術力ではなく、
患者さんがどんな目的(治療)を持っているのか?
そこに合わせて院長の治療方針はどうなのか
を明確にすることが立地を選ぶ上でも大切になります。
そして、患者さんの目的と院長の治療方針を明確に設定することは
そのまま歯科医院の内装にも直結していきます。
プランニングボックス7では、歯科医院の内装だけではなく、
この立地にも重要になる院長の治療方針を明確にするご相談も承っております。
治療方針が明確にならなければ内装にも反映できないので
図面も適当になってしまいますからね。
まずは図面診断からどのような歯科医院にしていくのかをご相談ください。