歯科内装・開業に関するブログ

歯科医院の増床を考える時に気をつけてほしいこと

最近増床工事でのご依頼を頂きます。

医院を開業してから順調に業績も伸び、さらなる拡大を目指そう!
と新たな目標を掲げている先生も多いと思います。

そこで、医院の拡張や分院展開を考えるようになった。

当初はチェア数が3台のところ、順調に患者さんも増えてきて、
さらにチェア数を増設するために増床を考えている。

けれど、
周りの材料仕入業者や機材メーカーなどは、絶対うまくいきますよ!
としか言わないことも多く、そこに乗せられて言われるがまま増床を
してしまうケースもあります。

順調に患者数が増えてきて、更なる拡大の意識があれば、拡大して
より多くの患者さんに提供することはとても良いことだと思います。

しかし、メーカーなどに勧められて安易に増床を決断してしまうのは
とても危険です。

増床や拡張を考えると時には、検討するポイントをしっかり見極めて
納得できる決断をしましょう。

そこで、この記事では、「歯科医院の増床を考える時に気をつけて
ほしいこと」をお伝えしたいと思います。

 

【増床する際のメリット・デメリットを把握する】

まずは、自院を増床するときの
メリット・デメリットを考えてみましょう。

好調の時はほとんどデメリットを考えるということを
しない院長も多いのですが、最悪も想定しながら
最善を考えた方が失敗は格段に防ぐことができます。

ですので、
先にメリット・デメリットを把握しておいた方がいいでしょう。

 

「歯科医院増床メリット」

・集患がしっかりできている場合は、
チェアーの稼働率が上がるため売上アップにつながる。

・診療例も増えるのでノウハウが蓄積できる

・スタッフの余剰人員を抱えられるので人手不足から解放される

・チェアーとスタッフが増えるので患者さんの待ち時間が軽減できる

・スタッフが増えるとシフトを組みやすくなり有給を与えやすくなる
(結果離職率も下がる)

などです。

 

「歯科医院増床デメリット」

・医院の固定費が上がる(損益分岐点が上がる)ため、
売上が下がってしまった場合に資金不足になる。

・増床分の集患が必要になる。

・スタッフの採用コストがかかる。

・スタッフが増えた際のマネジメントやオペレーションが必要になる。

など。

他にも沢山ありますが、
大まかにこのようなメリット・デメリットがありそうです。

これはあくまで売上を中心に考えた時に出てくるメリット・
デメリットなのですが、それ以外にも隠れた問題があります。

それは、増床時の内装です。

 

【歯科医院増床時に考えてほしい内装のこと】

単純にチェアーを増設するためのスペースを広げるだけでは
うまくいきません。

その理由は、受付からの動線や、コンセントの位置なども考えて
増床しなければ、見栄えだけを考えて増床してしまうと、使いにくく
効率が悪くなってしまうからです。

その理由は、
受付からの動線やコンセントの位置などを考えず、見栄えだけ考えて
増床してしまうと非常に使いにくく、効率が悪くなってしまうからです。

増床を機におしゃれな内装にし、チェアーを増設し、スタッフも増員
したのに、コンセントの数が足りずに、3台から5台に増設したチェアーも
結局2台使わないままで単純に損益分岐点だけ上がって赤字になったという
歯科医院もあります。

材料仕入業者や機材メーカーや業者任せになってしまうと
このようなことも十分にあり得るのです。

なので、
しっかりと増設後の経営計画も考えていかなければいけません。

より効率良くするために自社サイトでWEB予約をできるようにしておく
なども一つの効率化への第1歩です。
また、増床をするということは、院長がこれまで掲げてきた治療方針を
もう一度見直し、より浸透させる必要もあります。

大きくするということは、コンセプトも多少は変わってくるはずです。

例えば、チェアーが3台で開院した当初は、
「院長の考え方を理解してくれる患者さんに対して、
納得の治療を提供する」ことがコンセプトだったとしたら、
これがチェアーを2台、3台、4台と増設して増床していくたびに
同じようなコンセプトでの提供は難しくなってくるはずです。

また、時代の流れや院長自身のスキルアップなどもあると
治療方針の考え方も多少変更は出てきます。

ですので、
今の院長のスキルやこれから院長が目指す治療方針に合わせた
内装プランを反映させた方が、さらに長く医院を繁栄させて
いくことができるでしょう。

患者さんが増えているから増床したいは間違っていませんが、
ここまで考えてやっていくと、より多くの患者さんに愛される
歯科医院になると思います。

 
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