歯科内装・開業に関するブログ

歯科ユニット増設をすれば単純に売上は上がるのか?失敗しないユニット増設の考え方

歯科医院を開業して、順調にの患者さんも増えて、
予約が埋まり患者さんを待たせる機会が増え始めてくると、
ユニットの増設を考える先生方も多いでしょう。

予約を断ってしまうことは売上損失にもつながってしまうため、
ユニットを増設して患者さんを今以上に獲得しようと思うのではないでしょうか?。

単純に考えれば、ユニットを増やせば売上が上がるのですが、
実は、このユニット増設をすることで逆に利益を失ってしまう可能性があります。
そこで、この記事では、失敗しないユニット増設の考え方をお伝えしたいと思います。

【患者さんが増えたのでユニット増設をすれば収益は上がるって本当?】

私は、単純にユニットを増設すれば売上が上がるとは言いませんし、
「もしかしたら利益が下がる可能性もあるよ!」
とご相談される先生にはお伝えしています。

そのようにお伝えすると、大体の先生は、
「え?どの歯科コンサルもユニット数を増やせば売上は上がると言ってますよ!」
と驚かれます。

確かにユニットを増やせば売上は上がります。
売上は、ユニット稼働数×患者数になるので、
単純に見ればユニットを増やせば売上は上がるように見えますよね?

ですが、ここで忘れてはいけないのは、ユニットを増やすことで増える人件費です。
ユニットが1台の時に、1日平均10人程度の治療をしていたとします。
これが2台に増えると10人プラスなので20人治療できることになります。

つまり、単純計算では売上は2倍です。
1人あたりの平均売上が保険診療の場合は6500円前後だったとします。
ユニット1台で稼げる最大の売上は、65,000円です。

個人の歯科医院でしたら、ユニット台数は平均3台あたりとなっているので、
これを4台、5台に増やそうと考えると歯科医師を増やす必要が出てきます。

仮にユニットを2台増やし患者さんが20人増えて、それを新しく雇い入れた歯科医師に任せたとします。
それに伴って、歯科衛生士も1人パートで入れたとします。

歯科医師の報酬は50万円くらい。
歯科衛生士は15万円くらい
1日に稼ぐ金額はユニット2台で130,000円

歯科医院の利益率は45%と言われているので、
単純に、1日あたり58,500円の利益。
これを20日にすると1,170,000の利益となります。

ここから、ユニットのリース代が1台につき大体月額5万円くらいとすると、
2台で月額10万円。給与は月額65万円となります。

リース代と給与で75万円経費がかかるとすると、
1ヵ月420,000円の利益が出ます。

ただし、これはあくまでフル稼働した場合です。
必ずしも増設すればユニットがフル稼働するとは限りません。
人件費やリース代などで赤字になってしまう可能性もあります。

その理由は、人件費も経費も売上で支払うのではなく、
利益から支払わないといけないからです。
増設したユニットがうまく稼働しなければ、
売上は多少上がったとしても利益は全く出ないということも十分にあり得るのです。

【歯科ユニットの増設を考える前に、内装のリニューアルで作業効率を高めて稼働数を増やすという方法もあります】

人件費を増やせば、集患が減った時に大きな負担になってしまいます。
せっかく売上は上がっても利益が出ていない。
という状況も起こり得ます。

そうなってしまうと人件費を支払うために、
院長の給料が出ないということもあるのです。
そうならない為に、歯科ユニットの増設は本当に必要なのか?を考えてみることです。

人件費を増やしてまで増設すべきなのかどうか?
そのように考えてみると良いでしょう。

ユニットを増やさなくても、稼働数を増やせる方法はあります。
それは、作業効率を高めることです。

開業して、順調に患者さんが増えてくると、
最初はよかった動線も、大きく変わってくると思います。
もっとここにコンセントがあれば!とか、
ここが邪魔でいつもスムーズに動けない!などもあります。

仮に動線が悪く、そのせいで、1回の治療で10秒時間をロスしていたとします
1日25人診察するとして250秒、20日間で5000秒です。
これは1ヶ月で83分のロスになります。

1人あたりの治療時間が30分だったとすると、
ロスをなくすことで、1ヵ月2.5人患者数を増やすことができます。

そこから、1人あたりの平均売上が保険診療の場合は6500円前後だとすると、
1ヶ月16250円の売上アップで年間にすれば195,000円の売上アップです。
たった10秒変えるだけでこれだけの売上が上がるのです。
ユニットを入れるよりも投資効果はあるのではないでしょうか?

もし、現在、歯科ユニットの増設を考えていて、
人も必要になると考えている先生は、一度作業効率の部分の視点でも考えてみてください。
効率を上げてから、歯科ユニットを増やしても遅くはないと思いますよ。

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