歯科内装・開業に関するブログ
6.162023
歯科医院の事業承継時のリニューアルをする際の注意点
歯科医院を先代から受け継いで事業承継する先生もいらっしゃると思います。
その時に、先代の色が強く残っている院から、自分のカラーにするため、
また、老朽化などもあり、リニューアルを検討すると思います。
とにかく、先代がやっていた歯科医院は古臭いし、とにかく最新でオシャレな
歯科医院にしようと考える先生もいるでしょう。
その時に、どのようなことに注意すべきでしょうか。
事業承継してしまえば、自分が好きなように運営もリニューアルもできる!
と考えてしまいがちですが、事業承継時のリニューアルは、実はしっかり
考えなければいけない部分があります。
これは、開業する場合よりも先にしっかり決めなければ取り返しが
つかなくなってしまうこともあるので、今回は、事業承継時の
リニューアルをする場合の注意点をお伝えしたいと思います。
【事業承継時の内装リニューアル、どちらがお金を出すべきなのか?】
親子で事業承継をする場合に、内外装を新しくすることが多いと思います。
その時に、改装費用の負担を誰が行うかは2パターンあります。
「親が負担する場合」
親が財産をお持ちの場合は、費用を負担してもらった方が相続税の節税を
することができます。
例えば、
財産が2000万円ほどあれば、相続税は2000万円で計算されることになります。
この全額をリニューアルに使えば、評価時に固定資産税評価の計算上70%まで
評価を下げることができます。
「子が負担する場合」
親が負担するメリットは相続の観点から見た場合です。
子が負担するメリットは所得税にあります。親が改装費用を負担した場合、
子は何も必要経費にすることができません。
親が改装についての賃貸料をとるようにすれば、その問題も解消できますが、
相続メリットが無くなります。
ですので、
どちらのメリットを取るのかを最初に決めておくことをお勧めします。
【事業承継時のリニューアルで注意すべき点】
では、実際に事業継承系が決まって、内外装をリニューアルする場合は、
どのようなことに気をつければいいのでしょうか。
多くの場合は、冒頭にもお伝えしたように、古い価値観から、
新しい価値観での考えのもと、リニューアルを進めていくと思います。
時代が変われば、当然内外装のデザインや機材なども変わっていくので、
古いものから新しいものに変わることになると思います。
ですが、ただ新しいもの、流行のもの、最先端を導入すれば良いという
訳ではありません。
一番注意しないといけないことは、
先代院長との治療方針の違いがどこまであるのか?です。
事業承継では、既存スタッフもそのまま受け継ぐことになるはずです。
既存スタッフは、先代の治療方針のもと働いてきたスタッフですから、
もし先代と異なる治療方針で経営していく場合は、混乱や反発も起こるでしょう。
また、オペレーションも変わってくるので、スタッフへの理解とともに
既存の患者さんへの説明も必要になってきます。
単純にスタッフ、患者さんも受け継ぐことができる訳ではありません。
例えば、今までは、地域に根差した親子三代にわたる歯の健康をテーマに
やっていたとします。
そこから、急に審美歯科に切り替えるとどうでしょうか?
今までの患者さんは混乱するでしょうし、スタッフもついてこれない人も
いるかもしれません。
この変化は大げさですが、このように、方針が変わるということは、
院内の内装から、雰囲気、オペレーション、患者さんへの対応など
全て変わってくるのです
なので、先代との治療方針のすり合わせは重要です。
既存患者のニーズにも合わせつつ、先生がやりたい治療方針を確立した上で、
内外装に取り組まないと、スタッフや患者さんへの理解は深まらないでしょう。
つまり、
事業承継でも「治療方針」はとても大切で、歯科医院経営の一番軸となる部分です。
ここを明確にしなければ、リニューアルはうまくいかないでしょう。
プランニングボックスセブンは事業承継時の内装デザインも手掛けています。
事業承継を成功させて、新しい歯科医院を目指していくなら一度ご相談ください。
デザインだけではなく、多方面からお手伝いさせていただきます。