歯科内装・開業に関するブログ
7.252023
間違った人材教育を行っていませんか?
歯科医院の人材教育に在り方を求めるのは間違いという理由
人材教育は、
歯科医院だけではなくどの業界でも必要で大切なことなのですが、
多くの歯科院では、間違った人材教育を行うことで、余計に離職率を
アップさせてしまっている可能性があります。
これは、コンサル会社などが間違った人材教育を歯科医院に導入し、
それが人材育成では当たり前となって広まっていったことが大きい
のではないかと思います。
何が間違った人材育成なのか?
まずはそこからお伝えしていきたいと思います。
【採用の意味とは】
人材育成で最も重要なことは「採用」になります。
では、先生は、採用の意味をどのように考えていますか?
辞めたスタッフが出たから採用しなくては!そして、
教育をしていかなければ!というのは、よく聞く言葉です。
ですが、辞められたからスタッフを採用するというのは、
採用ではなく、補充です。
では、採用の意味とは何か?というと、「VISION」や
「経営戦略」の実現のための計画的な雇用という意味になります。
「辞めた社員」の後任の補充の事ではありません。
採用には、
「VISION」実現のため ・・・・長期的な採用
「経営戦略」(乗り物、業態)実現のため ・・・・中期的な採用
「稼動計画」(オペレーション)実現のため ・・・・短期的な採用
の3種類あります。
「採用の種類」
①新卒採用 ・・・・高校、大学を卒業して 3 ヶ月以内の雇用
「VISION」実現のための長期的な教育訓練
② 中途採用 ・・・・公募による新卒以外の採用 「経営戦略」実現のため
「稼動計画」実現のため
③スカウト採用 ・・即戦力、必要な職務、職位のための採用
この3種類があり、どんな理由によって採用するのか、
トップの意向によって異なってくるのが採用です。
【間違った人材教育をしていませんか?】
上記の採用の意味を明確にしていると、人材教育の仕方や考え方も
変わってきます。
本来スタッフ教育とは、先生がやりたいことの実現のために、
足りないことを教育するものですが、なぜか精神的な在り方を
教育しているところが多いです。
在り方研修を行って、プラス思考やポジティブ思考など、
精神を教えます。
これは業務の遂行とは全く関係のないことですよね。
やりたいことの教育をすべきなのに、なぜ精神教育をするのでしょうか。
坊主を作りたいわけではありませんよね?
人間教育は必要ありません。
自院の業務と無関係の教育をコンサルの言いなりになって、
必要と思って行うことは間違いです。
【教育とは足りないものを学ぶことです。】
教育訓練は何のためにするのか?
職務完遂に必要な不足している知識と、不足している経験の投与が
教育訓練のことです。
知識の投与を教育。
経験の投与を訓練。
【教育訓練とは職務を完遂するためにする。】
例えば、
スケーリングができない人にスケーリングを教えることです。
経験が足りなければ、経験を訓練させる。
知識が足りなければ知識を教える。
これが、教育と訓練です。
ここに精神的なあり方は必要ないですよね?
ですが、多くの人はモチベーションが最初から無い人を採用して、
モチベーションを上げるための育成をしようとしています
モチベーションの上げ方などはありません。
モチベーションが無い人は何をしても上がりません。
ですので、
モチベーションのある人を採用することが重要になります。
そして、スタッフが円滑に業務をできない理由は二通りしかありません。
それは、やる気があるか、やる気がないかです。
これしかありません。
やる気がない人には、なぜやる気がないかを聞くこと。
それを聞いた時に、元々やる気があるが、環境や制度でやる気が
出ませんというようであれば、医院の制度の問題になります。
そうなれば、職場の環境や制度の改革をするしかありません。
人間関係の問題や、オペレーションなどで本来やる気があったはず
スタッフがやる気を失っている可能性があります。
これは、スタッフの問題ではなくトップである先生の問題です。
それをスタッフの問題として、精神的な在り方教育をするから次々と
辞めていき、洗脳されたスタッフしか残らないのです。
何度も言いますがスタッフ育成に在り方教育は必要ありません。
先生がこれから5年、10年どんなビジョンを描き、どのように医院を
成長させていきたいのか?
そのビジョンに応じてスタッフに足りない知識や経験を教育していく
ことが人材育成になります。
そこを間違わないように、
変なコンサルの言うことを鵜呑みにしないようにしていきましょう。