歯科内装・開業に関するブログ
11.82022
医療接遇を考える前に院長が決めないといけないこと
医療接遇という言葉を最近よく耳にします。
歯科医院でも医療接遇の研修をした方がいいのではないか?
と接遇研修を導入しようと考えている先生もいるのではないでしょうか。
丁寧なサービスをすることや、身だしなみ、言葉使い、お辞儀など様々ありますが、
医療接遇を教える方の中には、
本来医療として必要なことではないことが目的になっているケースが散見されます。
医療接遇は大切なことだと思いますが、
今周りで色々と言われているから研修導入すればいいと考えたら
逆に患者さんに悪影響になってしまいます。
医療接遇を考える前に、
実は院長が決めなければいけないことがあります。
そこを決定しておかないと医療接遇を学んでも
意味のないもになってしまう可能性があります。
そして、これは、患者さんに愛される歯科医院を作る上で非常に重要なことになるのです。
この記事では、医療接遇の必要性とその前に院長がすべきことをお伝えしています。
【医療接遇とは?】
医療接遇とは何かを調べてみますと、
”医療接遇とは患者さんの不安や苦しみを想像し、
気持ちに寄り添えるような対応であり、医療機関における独特な接遇方法です。
一般的な接客や接遇と違い、患者さんと対等な立場で向き合う姿勢が求められます。”
とあります。
(医療事務職なら知っておきたい!現場を円滑にする医療接遇とは?より引用)
つまり、医療を受ける患者さんの気持ちに立って考え、
不安や不満、苦しみなどをなくすためのコミュニケーションや応対になります。
上記に上げたことが医療接遇として自院でできている!
とお考えの場合は問題ありませんが、医療接遇をすることが目的になってしまっていたり、
患者さんには関係なくズレてしまっている場合もあります。
【間違った医療接遇とは?】
医療接遇について色々調べていた時に、
歯科医院向けの医療接遇の動画を見つけました。
そこでは、医療接遇をすることで集患につながるという内容だったとのですが、
そこで伝えられていることに首を傾げてしまう内容でした。
それは、身だしなみについてです。
必要最低限の身だしなみは患者様をお迎えする上で当たり前なのですが、
そこでは、エプロンの結び方が綺麗に結んでいる人と
汚い人とどちらからトリートメントを受けたいですか?
綺麗な人に決まっています。
という決めつけをしていて、
リボンを綺麗に結ぶことはコストが0だといった話をしていました。
一見もっともらしく聞こえるのですが、
その為に時間を費やし、マナー講師から研修を受けてリボンの結び方を学ぶくらいなら、
スタッフのエプロンを結ばなくていいものに変えた方が
時間的な効率を考えたらよほどコストを削減できますよね。
医療接遇とは何か?というと、患者さんの不安な気持ち、苦しみなどを、
同じ視点で理解し、対等な立場で接することのはずです。
リボンの結び目など関係ないですよね?
リボンの結び目が綺麗だからといって
患者さんの不安がなくなるかというとそうではありません。
はっきり言ってしまえば、リボンの結び目を綺麗にすれば
あなたの医院のチェアーの回転率は上がりますか?という話です。
スタッフが無理矢理口角を上げて、
作り笑顔にして売上は上がりますか?という話なんですよね。
この辺が大きくズレてしまいます。
身だしなみは最低限必要なのですが、
患者さんの不安や苦しみを理解することが接遇の上ではもっとも大切であり、
言葉使いや笑顔、身だしなみなどの表面的マナーを習得すればいいわけではありません。
【歯科医院の医療接遇を考える前に院長が決めるべきこと】
医療接遇は患者さんを理解することです。
それは、患者さんの気持ちを知り正しい応対をすること。
つまり、患者さんの話をちゃんと「聴く」ことです。
患者さんが何について不安なのかを知り、
医院側の治療方針を相手が理解できるように伝えることです。
その為には、院長先生自身が、どんな治療方針をもって自院を作っていきたいのか?
を最初に決定することです。
院長が実現したい治療、医院の在り方が、
自分のスタッフ含めて浸透していくビジョンになります。
そのビジョンの実現を言語化することで、
患者さんに伝わりやすい治療方針の説明をすることができるようになります。
そして、この治療方針は、
院内の内装を含めて全てに反映されていなければいけません。
どんな治療を提供していきたいのか?
そしてそれはどんな患者さんの為に必要なのか?
これが最初に決まっていなければ、医療接遇の研修を受けても、
綺麗でおしゃれな内装にしても意味がないと思いませんか?
プランニングボックス7は、歯科内装デザインの専門会社なのですが、
上記のような考えから、内装デザインを決めていきます。
その理由は、院長が納得した患者さんを集患し、
患者さんに愛される医院を作っていただくために
患者目線、スタッフ目線、院長の治療方針の3つの視点から考えて設計していくからです。
表面的なスキルを習得することが歯科経営ではなく、
もっと根本的な「土台」を先に構築すればそのようなスキルは不要になってきます。
医療接遇はあくまで手段です。
どんな治療方針のもとそれをしないといけないのか?
その目的を忘れてはいけません。
内装も同様です。
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